こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
今回はリテールメディアのオフサイト広告配信の一部であるCTVへの広告配信について触れてみたいと思います。
📣この記事でわかること
リテールメディアでいうCTVの広告配信とは
CTV広告のメリット
CTV広告の課題
WalmartとRokuの提携は何が画期的なのか
それでは本編スタートです。
リテールメディアのCTVへのオフサイト広告配信とは?
基本的にRMNの広告配信先のひとつがCTVだということです。
Walmartを例にとると、WalmartのRMNであるWalmart Connectの配信パートナーに大手CTV/OTT企業であるRokuがあります。
WalmartのRMNを使えば、広告主はWalmartのデータを使ってターゲティングした広告をRokuのCTVの面に広告配信でき、効果測定が可能です。
CTV広告のメリット
CTVはインターネットに接続されたTVデバイス(端末)を指します。日本でもスマートテレビなどと呼ばれ、地上波のチューナーを同梱しつつインターネットにも接続されておりブラウジングやストリーミングサービスを見ることができます。
従来、インターネット広告の主な配信デバイスは、デスクトップ型PC, ラップトップPC, スマートフォンのブラウザ面、そしてアプリ面にバナー広告や動画広告を配信することがスタンダードです。
ところが最近はその配信デバイスにCTVが含まれることが当たり前になりつつあります。
背景としては、地上波やケーブルテレビなどの、予めスケジューリングされたコンテンツから、ストリーミングサービスなどを含め、観たい時に観たいコンテンツを見ることができる環境が整備されたことが大きいでしょう。
このため日本を含めCTVでのコンテンツ視聴者率が30%を超えてきています。
CTVへの広告出稿も従来の地上波などへの出稿と異なり、より手軽に、よりリーズナブルになり、DSP/SSPといったデジタル広告の延長線上での配信が可能です。
CTVの最大のメリットは、いうまでもなくテレビという大画面です。
ストリーミングサービスのコンテンツをスマートフォンやタブレットでみることももちろんスタンダードですが、より大きな画面で観たいというニーズに対応できるのはCTVをおいてほかありません。
またCTVの特長として、大画面であるたゆえに家の中心においてあることも珍しくないため、複数人数で視聴することも想定内です。
このように家庭の中心にある大画面にリテールメディア広告を配信することで、テレビ離れが進んだいわゆるテレビを観ない層へのアプローチ、いうまでもなく大画面での広告表示、データをつかったターゲティングされた広告配信が大きく注目を集めています。
CTV広告の課題
こうすると一見、CTVへの広告配信はパーフェクトな広告フォーマットに聞こえますが課題もあります。
ユーザーが特定しづらい
家族複数人で観ているかもしれない世帯視聴が前提になりやすいので、ターゲティングがしづらい。広告効果が測定がしづらい
上記の人数の問題もありますが、基本的にログインをしていないケースもありデータを使ったターゲティングがしづらい
広告配信後のアクション、ユーザビリティがよくない
みなさんも経験があるかもしれませんが、CTVでコンテンツを観て途中に広告がでたあと、ユーザーとしてなにかアクションできるかというと限られていますまず、クリックができない。
ブラウザーやアプリのように広告に対して、クリックやタップなどのアクションができません。また仮にクリッカブルな広告を配信したとしてもユーザーにリモコンを持たせなければなりません。QRコードを見たことがあることも多いと思います。
これもユーザーにスマホをもたせ、カメラからブラウザやアプリに遷移させてアクションさせる必要があり、非常に手間です。「◯◯で検索」的な従来の方法もまだあります。
これもスマホをもたせて検索させる手間が発生します。
このように主にターゲティングと広告配信後のアクションの2つが大きなネックです。
WalmartとRokuの提携のなにが画期的なのか?
冒頭で触れた、WalmartとRokuのリテールメディア広告の提携は上記の課題のいくつかを解決しています。
提携の概要は、テレビ広告にコマース(商取引)の要素を統合するという試みです。Rokuのユーザーは、ショッピング可能な広告(Shoppable Ads)に表示される製品を直接、Rokuのリモコンを使用して購入できます。このプロセスは非常にスムーズで使いやすくなっています。
どういうことかというと、RokuのCTV上で、コンテンツを視聴中にShoppable Adsが配信されます。それを観たユーザーは、Rokuのペイメントシステムである、Roku Payを利用した商品決済ができます。
支払い情報が事前に入力(もちろんユーザーが許可する必要あり)されているため、リモコンの「OK」ボタンを押すだけで広告からの商品購入が完了するということです。
取引後、Walmartから配送、返品、サポートに関する確認メールが送信されます。
この取り組みは、テレビデバイスを通じたエンターテイメントとコマースを融合させるものであり、Rokuの広告技術とWalmartの顧客行動理解が組み合わさっています。
このような購買体験がユーザーに受け入れられれば、今後さらに進化することが期待されますし、当たり前のようになるのかもしれません。
もちろんこの広告はRMN内で配信されるので、クローズドループレポートを介し広告の効果測定ができます。
〆まとめ
このWalmartとRokuのリリースは実は2022年6月です。現在2024年の1月なので、1年と半年ほどリリースから経過しています。CTVへのリテールメディアを介した広告配信は、日本でもニーズが顕在化しています。日本の場合、RMNがほとんど無いので具体的には小売業者のデータを使うことを許可された(もしくは委託された)代理店やソリューションベンダーがリテールデータを使って、CTVへ広告を配信するという流れが現状多いという認識です。
CTVはリテールメディア以外の文脈でも日本のみならずグローバルで伸びしろとされているので、広告予算の増加を期待できるエリアです。一方で配信商流が見えづらかったり、複雑にみえることもあるかと想いますので、CTVへの広告配信についてご興味あれば廣瀬にも一声おかけ頂ければ、具体的な方法等お話できるかと思いますのでご興味あれば是非。
営業はおいておいたとしても、CTVの広告の挙動は客観的に課題があるのでWalmartやRokuなど他の状況など引続きキャッチアップしてご共有できればと思います。
🖊編集後記
シゴトや初対面の人と何を話したらいいのかわかりません。という問いに「政治と投資と宗教の話を避ければ、話はもりあがりますよ!」というTwitter(じゃなくてXか)のコメントを先日見ました。よくある3大避けたほうがいい話というヤツです。私も確かに沼ってしまうので避けた方がいいと思っています。
ですがたまにですが、逆にあまりこういう話を深く話せる人っていないなぁとも思ったりしますねー。なのでインターネットにはこの手の話題が溢れているんだと思いますが。
それではまた次回。
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