こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
リテールメディアからデジタル広告事業を切り離して考えることはできません。RMNを運用する小売業、そしてパブリッシャーこの両者はいずれも広告事業でマネタイズ(収益化)しているという共通点があります。
そもそも論としての小売業者とパブリッシャーの違いをおさらいしてみましょう。
📣この記事でわかること
小売業者とパブリッシャーの違い
リテールメディアの成長が従来の小売業とパブリッシャーの役割の境界を曖昧にしている。
小売業者はコンテンツクリエイターへと進化し、ブランドの物語を伝えることで顧客のロイヤリティを高めている。
パブリッシャーは小売業者とのパートナーシップを通じて新たな収益源を模索している。
両者の協力により、相乗効果を生み出し、新たなマーケティングの可能性を探ることが可能。
リテールメディアは、小売業者とパブリッシャーの共生モデルを形成し、消費者にとっても価値あるコンテンツを提供する未来を拓いている。
それでは本編スタートです。
私の所属する会社を含め、デジタル広告を取り扱う事業者は星の数ほど存在しています。ここ数年、デジタル広告には大きくウォールドガーデンとオープンウェブ(オープンインターネット)と2つに分けて思考することが増えてきています。
ウォールドガーデンは、平たく言うとひとつの会社が、自社のプラットフォームで、自社データを自社のためにのみ使って広告を含めた事業を行なう会社です。コンテンツを自社で作っていることはほぼなく、プラットフォームという形式をとっていることが大きな特長です。
対するオープンウェブとは、コンテンツクリエーター、コンテンツプロバイダー的な立ち位置が多く、自社でコンテンツを作成するための組織があり、それを広告を使って収益化しているモデル、また自社コンテンツを持たないモデルでも広告枠等を提供して収益化しているところを指すことが多いです。
そして多くの事業者は彼らをパブリッシャー(メディア)と呼んでいます。
*パブリッシャーを出版社と英語では訳しますが、その意味合いとは異なります
小売業は従来、自社製品やサービスもしくは他社製品、サービスを自社店舗やECで販売をしています。広告の観点では彼らは純粋に彼ら自身もしくは彼らの展開するブランドをプロモーションするための広告主でした。
しかし今や、1)従来の広告主としての側面以外に前述のように2)ブランドと消費者の接点、タッチポイントとなるリテールメディアとしての側面の2つの顔を持つようになりました。
今回触れたいと思っているのは、リテールメディアにおける、リテーラー(小売業)とパブリッシャーとの違いです。
まず下記にリテーラー(小売業者)とパブリッシャーの特長を広告事業の観点からあげてみます。
*クリックイン・クリックオフ:広告をクリックした後の挙動
*JBP:Joint Business Plan
リテールメディアの新たな展開
リテールメディアは、消費者とブランドの接点を創出する新しい媒体として急速に成長しています。一方でこの成長は小売業とパブリッシャーの従来の役割や境界を曖昧にしています。
小売業の進化:広告主からコンテンツクリエイターへ
かつては純粋な広告主/ブランドであった小売業者が、今や自社のリテールメディアプラットフォームを構築し、消費者と直接的なコミュニケーションを図るようになりました。この動きは、ブランドの物語を伝え、消費者のロイヤリティを高める重要な手段となっています。今後小売業者がこのようなプラットフォームやコンテンツを持ち新たな進化をする可能性があります。
例えば、大手小売業者が運営するオンラインマガジンは、製品レビューやライフスタイルのヒントを提供し、顧客との関係を直接強化してくことができます。そして、小売業者はデータ分析を駆使し、消費者の購買行動や好みを理解し、パーソナライズされたコンテンツを提供することで、消費者エンゲージメントを高めています。
これにより、従来のクリックオフな広告に頼ることなく、より効果的に商品を宣伝し、販売促進を図ることが可能になるRMNに進化することも可能です。
パブリッシャーの新戦略:リテールメディアとの共存
一方で、従来の広告を主体に収益化しているトラディッショナルなパブリッシャーもリテールメディアの台頭に対応し始めています。彼らは小売業者とのパートナーシップを模索し共同でコンテンツを制作することで収益源の拡大や、自社のコンテンツ制作スキル、組織を生かし、小売業者に対してコンテンツマーケティングのサポートを提供するシナジーを模索しています。
リテールメディアの広告プラットフォームを活用して、ターゲットとなる読者により効果的にアプローチすることも可能でしょう。パブリッシャーは、小売業者が持つ顧客データと組み合わせることで、より精度の高いターゲティングと広告効果を実現することができます。
このように小売業者とパブリッシャーが協力することで、相乗効果を生み出すことができます。また、両者はそれぞれの強みを生かし合い、新たなマーケティングの可能性を探ることが重要であることも引続き考えていく必要があります。
リテールメディアの未来像
リテールメディアは、小売業者とパブリッシャーの役割を再定義、もしくはアップデートしています。小売業者は、単なる商品の販売者から情報の提供者へと変化し、パブリッシャーは新しい形のメディアパートナーシップを模索しています。この共生関係は、両者に新たなビジネスチャンスを提供し、消費者にとっても価値あるコンテンツを生み出しています。リテールメディアの未来は、これらのダイナミックな関係によって形作られていくのではないでしょうか。
〆まとめ
小売業者とパブリッシャーは全く別物でしたが、いまやリテールメディアという形でクロスオーバーしています。私も10年程前に、eBayが広告事業を取り入れて自社のプラットフォームにバナー広告を展開している姿をみて、いわゆるクリックオフな広告をいれることで、せっかくいろいろな形で集客してきた消費者を広告で外部へ送客する姿に違和感を持っていましたが、いまでいうRMNの魁だったわけです。
日本ではまだ、RMN自体がビジネスモデルとして成立する以前のような状況ですが、小売業者、パブリッシャー、消費者という3方を最適化するひとつの有力な手段がリテールメディアなので、日本でも盛り上げていきたいですね。
🖊編集後記
米国から帰ってきた話でもうひとつ。これは米国は関係ないんですが、私が使っている国内のクレジットカードが海外決済に弱いんで困ってます。変えればいいんですが、ポイント経済圏活用しているので使ってます。
そのクレカなのですが、先日こんなことがありました。
帰りのサンディエゴからロス、そして羽田に帰る予定だったのですが、突然国内便がキャンセルになりました(最近よくあるらしいです)。リブックされたフライトが最悪で、結局サンディエゴからロスまでUberで行くことにしました。ここまでは普通の話なのですが、Uberが$230ぐらいでちょっとコストだったせいか、Uberに登録したクレカが決済してくれないんですね。クレカ会社のロジックに引っかかってしまって。
これを解決するには、「いくらをどこに使いたいのにブロックされてる」と担当に電話をすると解除してくれるんですが、海外だと時差もあってそもそも対応してない。。。結局どうしたかというとWiseという海外ではよく使うデビッドカードに入金してそこで決済しました。
MasterとかVisaとかブランドがついていても結局そのクレカの発行元が融通聞かないと非常にストレスな経験をしてしまうんですよね。
昨年もモロッコの行ったのですが、全く同様のことがあったので今回はデビッドカードでサクッと対応しましたが、快適なユーザーエクスペリエンスを提供してほしいなぁ。第三者から変な取引をされてしまうことはブロックしていただいているのかもしれないんですが。。。複雑です。
それではまた次回。
今回の記事はいかがでしたか?
🙏 こちらでの情報が少しでも皆様に有益だと感じていただけるようであれば是非、シェアといいね!などポチっとお願いします。リアルに励みになります。
また、ご購読いただくと、オートマチックにRetail Media Online (RMO) がお手元に届きます。是非ご検討ください
コメントなど残していただけるとなお、身が引き締まります!のでよろしければこちらからお願いします。