こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
新年早々の北陸の大地震、それに関連した飛行機事故、度重なる余震と正月気分もない新年でしたが、新年も2週目に入りシゴトも本格稼働していかなくてはならないですね。
本日はコチラの記事から記事化しています。
📣この記事でわかること
リテールメディアネットワーク(RMN)の乱立によりいくつかの問題が顕在化している。
ユーザーエクスペリエンスと収益性のバランス
マーケット構造上の課題及び、運用上の課題
インストア広告のパフォーマンス
標準化の欠如と運用負荷
RMNのサバイブ
それでは本編スタートです。
フォレスター社はWalmart(ウォールマート)は世界第2位のリテール広告ネットワークであると発表しました(1位は言うまでもなくAmazonです)。
Walmartの広告売上高は2026年までに850億ドル(日本円で12,242,975,000,000=12兆2429億75百万円:$=144円換算)に達すると予想されています。
👆日本の広告費は7兆円デスヨ(゚д゚)!。。。
米国のマーケターは引続きリテールメディアネットワーク(RMN)に執心ですが、常に新しいRMNが生まれ、世界中に150以上のRMNがあるとも言われています。この中からどのRMNがパフォーマンスがよく、料金体系はどうなっているのかなど比較することは容易ではありません。
ユーザーエクスペリエンスと収益性
最近はRMN上の広告が適切に管理されていないことが問題視されています。
結果、ユーザーエクスペリエンスを犠牲にしているケースを広告主は認識し始めています。現在RMNは単なる小売業者だけでなく、DrizlyやDoorDashのようなファーストパーティーやデータを多数抱えている仲介業者、そしてMarriottのようなホスピタリティーチェーンが参入しつつあり、戦国時代のような様相を呈してきています。
トップヘビー
そして大きな問題として、トップヘビー(大手小売業者のウエイトが高い)であること(これは巨大な米国市場といえども、日本と同じ図式でもあります)。
Amazon、Albertsons、Kroger、Walmart、Target などの最大手のネットワークは自社がインフラやテクノロジーを所有・運営し、ブランドが広告費を投じるのに十分なトラフィックを抱えています。しかし、ほとんどの小売事業者は実際に広告ビジネスを構築するのに十分なトラフィックをもっていません。スタンドアロンのネットワークとしては存続できない為、残りの企業は広告在庫を集約するために協力する必要があります。
運用上の課題(人材)
また、RMNを運営するために、小売業者は広告代理店からの若い人材を採用していますが、これらの人材はメディアに関する知識が不足していることが多くRMNの為の人材の採用が難しい。
店内広告のパフォーマンス
インストア広告(店内広告)の機会に関しては、特に専門小売業者で有効ですが、食品や薬品、大量販売カテゴリーでは消費者の反応が良くないとされています。
👆これは日本でかなり注力領域なので、気になりますね。
RMNの評価(淘汰)が始まっている
GAPがRMNを一時停止しミドルサイズのRMNの評価をしている。GAPはオンサイト広告の販売を試したり、オフサイト広告を試したり、インストア広告(店内広告)を試し、結果最善の策として他の小売業者との協業を模索する可能性があります。ECとしてのトラフィックを増やすのではなく、データを貯め、インターネット全体にユーザーを拡大する方向を模索する。
ユーザーエクスペリエンスの改善施策
Home Depotはクリックストリームデータを解析し、広告の適切な頻度を把握しています。また他の小売事業者は広告収入の一部をブランドマーケティングキャンペーンに資金を還元たりしており、このような広告配信の最適化、収入の再投資のコラボレーションが加速する。
標準化の欠如と物理的運用負荷
各RMNによりアトリビューション、コンバージョンロジックが異なるなどの標準化の欠如が適正なRMNの評価ができないことに繋がっています。このあたりはIABのようなインターネット広告標準化団体、Google, Criteoなどのプラットフォーマー、Instacartなどが方向性を示す可能性もあります。
また、数が膨大になってきており運用上の負荷も問題視されています。前述したように個別のRMNを比較することも難しい上に各RMNのUIにログインして運用する為の物理的負荷が顕在化しています。
RMNはどのようにサバイブするのか
サプライ側であるRMNのコモディティー化
- RMNは、CitrusAd, Criteo, KoddiやPromoteIQなど複数のテクノロジー、ソリューションベンダーにサポートされ、
- ブランドバイヤーは、Skai, Pacvue, CommerceIQそしてCircanaに依存してキャンペーンの自動化、最適化をしています。
現在Krogerを筆頭に多くの小売事業者が自社にテクノロジーを導入したいと考えています。インストア広告(店内広告)の縮小
これは長い間議論の対象であったが、インストア広告は購入を検討する価値の高いBest Buyのような専門小売店でのみ機能することが明らかになりつつあります。
食品、医薬品、大衆向けのカテゴリーでは、店内でのチャンスが大幅に誇張されています。買い物客は店内で自動操縦のように買い物をしており、広告主が買い物客の購入体験を広告で邪魔をすることを好まないでしょう。
👆コレはWebでも同じ広告体験につながりますね。誰がロングテール環境を集約して標準化するのかにも注目
〆まとめ
米国のリテールメディアネットワーク(RMN)は、急速な成長に伴う成長痛とも呼べる過程にあると言えそうです。市場の複雑さ、人材の採用とスキルの不足、標準化の欠如という重要な課題に直面しています。
また個人的には、
インハウス広告のパフォーマンスの精査による縮小
スタンドアロンではRMNが成り立たない小売業者は連合する必要性
について非常に興味をもちました。
現在の日本のリテールメディアの文脈の半分以上はインハウス(実店舗)での広告に注力しているのと、後者の連合を組まなくてはRMNとして成り立たないというのは日本のほぼほぼのECがコレに該当すると認識しているからです。この2つについては引続きウォッチしていきたいと思います。
🖊編集後記
実は来週、所属する会社の全社イベントであるセールスカンファレンスに参加するために米国サンディエゴに出張予定です。
あまり現地でフリーな時間はないのですが、できる限りWalmartやCVSなど米国のどこにでもある店舗に足を運んで、状況や雰囲気を確かめたいと思います。
それではまた次回。
今回の記事はいかがでしたか?
🙏 こちらでの情報が少しでも皆様に有益だと感じていただけるようであれば是非、シェアといいね!などポチっとお願いします。リアルに励みになります。
また、ご購読いただくと、オートマチックにRetail Media Online (RMO) がお手元に届きます。是非ご検討ください
コメントなど残していただけるとなお、身が引き締まります!のでよろしければこちらからお願いします。