こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
リテールメディアは小売業のデータを活用して初めてリテールメディア(RMN)となります。でなければリテールメディアと呼ばれる理由がありません。先日の記事で解説した通り、パブリッシャーと同義となってしまい、リテールメディアの強み、差別化が生まれません。このように考えると小売業の持つデータはリテールメディアの心臓であると言えそうです。
では、その小売業のデータとは具体的に何を指し、どのように活用すればよいのでしょうか?考えてみたいと思います。
📣この記事でわかること
小売業の持つデータとは
リテールメディアの効果的なデータ活用
それでは本編スタートです。
小売業においてのデータといえば、やはり顧客データになるのではないでしょうか。当然ですがこれは非常に価値があり、さまざまな方法で活用されています。
具体的なデータとその活用方法を見ていきましょう。
小売業の持つデータとは
購買履歴: 顧客が過去に購入した商品のデータは、購買傾向や好みを理解するのに役立ちます。この情報はパーソナライズされたマーケティングキャンペーンや推奨商品の提供に使用され、顧客エンゲージメントを高めることができます。
オンライン行動履歴: オンラインショッピングサイトでの顧客の行動履歴(閲覧履歴、カートに追加した商品、検索履歴など)を追跡し、個々の顧客に合った製品やプロモーションを提案することができます。
デモグラフィックデータ: 年齢、性別、地域などの基本的な顧客情報は、ターゲット市場を特定し、製品の開発やプロモーション戦略の計画に役立ちます。
購買頻度と支出パターン: 顧客がどのくらいの頻度で購入し、どの程度の金額を消費しているかのデータは、顧客の価値を測定し、ロイヤルティプログラムや特別オファーを設計する際に重要です。
フィードバックとレビュー: 顧客からのフィードバックや製品レビューは、製品改善や顧客サービスの質向上に直接的なインプットを提供します。
ソーシャルメディア行動履歴: 顧客のソーシャルメディア上の行動や好みは、ブランドのソーシャルメディア戦略を形成し、より関連性の高いコンテンツを提供するのに役立ちます。
これらのデータは、アクセス解析ツールや、POS(販売時点情報管理)システム、顧客関係管理(CRM)システム、在庫管理システムなど複数の分析ツールを通じて分析できます。既にこのようなデータを分析し、顧客体験を向上させ、売上を増加させるための戦略的決定に活用している小売業者も多数存在します。
そして、リテールメディアの文脈ではリRMNのようなプラットフォームを通じて、これらのデータを活用し、顧客により関連性の高い広告を提供することが重要な意味をもちます。
リテールメディアの効果的なデータ活用
では具体的に、顧客データをRMNで効果的に活用するためのアプローチ例を挙げてみます。
ターゲットオーディエンスの理解: リテールメディア(だけではありませんが)の成功には、ターゲットオーディエンスの深い理解が必要です。顧客の行動、嗜好、購買履歴などのデータを分析し、顧客が最も関心を持ちそうな製品やサービスの特定。
オムニチャネル戦略の採用: リテールメディアはオンラインとオフラインの境界を越えた戦略が重要です。店舗内のデジタルサイネージ、モバイルアプリケーション、オンライン広告など、CTVなどを含めた複数のチャネルを統合して、一貫した顧客体験をフルファネルで提供。
データドリブンマーケティング: 収集したデータを活用して、パーソナライズされたマーケティングキャンペーンを展開することが可能です。顧客の行動や購買パターンに基づいて、パーソナライズされたコンテンツやプロモーションを提供し、顧客エンゲージメントを高めることに寄与します。
測定と最適化: キャンペーンの効果を定期的に測定し、必要に応じて戦略を調整します。ROI(投資対効果)、コンバージョン率、エンゲージメントなどの指標を用いて、キャンペーンの成功を評価します。とくにRMNはクローズドループでの測定が大きな強みとなります。
ブランドとの協業: JBP(Joint Business Plan)などを通じて、RMNとブランドが販売データや市場トレンドの情報を共有し、より効果的な意思決定を行います。これにより、在庫管理の最適化、需要予測の改善、顧客へのパーソナライズされたアプローチが店舗内外で独自の広告やプロモーションを展開することが可能です。
これらのアプローチを通じて、リテールメディアは顧客の購買体験を豊かにし、ビジネスの成長を促進する強力なツールとなります。
〆まとめ
小売業のもつファーストパーティデータはリテールメディアのキモです。
今回小売業の持つデータの種類や効果的な活用法に触れてきましたが、RMN文脈ではこれらのデータを広告配信に活用することが他のRMNやソーシャル広告などに対する大きな差別化であり、効果につながります。これらはオンサイト・オフサイト広告の双方で活用できます。
具体的には、小売業者がRMNを構築すればそれはすなわち、自社のデータを自社のプラットフォームで活用し、そのプラットフォームで配信される広告で収益を上げるオンサイト広告に繋がりますし、セールスチームをもちブランドの広告予算を獲得し、自社データをかけあわせて自社のRMN以外に広告を配信するオフサイト広告の展開も可能です。
また、小売業者が他のRMNにデータを提供して、そこで上がった広告売上をデータパートナーとして収益化することも可能です。
このようにデータを持っていることを最大に活用できるプラットフォームがリテールメディアであり、RMNです。
🖊編集後記
昨年末から始めたこのニュースレターも平日のビジネスデイに毎日配信をし始めてやっと20回を超えてきました。内容も海外の記事を紹介したり、私個人の考えを反映したリテールメディアについて書いていますが、現状70%超で自分の記事(海外記事紹介ではない)です。バランスも考えないととも思いますが、残念ながらフィードバックをくださる人がまだいないので、思いのままに書きなぐってる感じですw
Twitterじゃないw「X」と並行してやっていますが、まだオーディエンスがついてこないです。あせらず記事を増やして行こうと思いますが、リアクションを求めちゃったりする自分もいて、複雑です。
ただ、今年はこれをやると決めたので、淡々と遂行していきます。
それではまた次回。
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