プロダクトリスティング(スポンサードリスティング)広告について考える(オフサイト前編)
スポンサードリスティング広告は非常に広告効果が高く収益性も高い為、広告主/ブランドだけでなく小売業者にも支持される強力な広告商品です。しかし、導入、運用するにはハードルがあります。
こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
スポンサードリスティング考とも言えるぐらい、シリーズ化してきたのですが今回はオフサイトスポンサードリスティングについてです。まずは概要とメリット・デメリットがわかる前編です。
📣この記事でわかること
オフサイトスポンサードリスティングとは
オフサイトスポンサードリスティングの仕組み
オフサイトスポンサードリスティングのメリット・デメリット
オフサイトスポンサードリスティングを活用する小売業者 (RMN) と広告主(ブランド) の例
スポンサードリスティング広告の導入に興味がある方は廣瀬宛までお問い合わせください
それでは本編スタートです。
オフサイトスポンサードリスティングとは?
オフサイトスポンサードリスティングは、小売業者のオウンドメディア(ウェブサイト/アプリ等)外、例えばオープンウェブのウェブサイトやアプリ、プラットフォーム(ソーシャルメディア、ブログ、ニュースサイトなど)で表示される広告です。
まず、通常(オンサイト)のスポンサードリスティングとの違いについて見ていきましょう。
通常のスポンサードリスティング: 主に小売業者のオウンドメディア(ウェブサイトやアプリ内)で表示されます。例えば、オンラインストアの検索結果や特定の商品カテゴリページなどです。
オフサイトスポンサードリスティング: 小売業者のウェブサイト外、つまりサードパーティのウェブサイトやプラットフォーム(例:ソーシャルメディア、ブログ、ニュースサイトなど)で表示されます。
違いは、広告が配信される場所です。
次に、リーチの観点から。
通常: オウンドメディア上での配信になるので、小売業者の既存顧客やサイト/アプリ訪問者に限られる。
オフサイト: より広い範囲の潜在顧客にリーチし、新規顧客を獲得する機会が増える。
オフサイトスポンサードリスティングは小売業者の自社サイトの訪問者だけでなく、より広い範囲の潜在顧客にリーチすることが可能になります。
Google広告を例にとると、
Googleの検索結果ページのみに配信する 👉 通常のスポンサードリスティング
Googleの検索結果のみならずパートナー面へも配信する 👉 通常 + オフサイトスポンサードリスティング
オフサイトスポンサードリスティングの仕組み
下記2点のコラボレーションによって配信されます。
データを活用したターゲティング: オフサイトスポンサードリスティングは、通常のスポンサードリスティングが検索キーワードに関連した広告が表示されるのに対し、ユーザーの行動や興味に基づいてターゲティングされ、広告が表示されるサイトやプラットフォームのデータを利用して効果的にリーチします。
外部メディアとのパートナーシップ: 小売業者は、広告が表示されるサードパーティのサイトとの配信パートナーシップを結ぶことで、広告を配信することができます。オープンウェブであれば各メディアへ事前に交渉する必要があるでしょうし、ソーシャルメディアであれば、配信したいソーシャルメディアに小売業者のデータを使ってスポンサードリスティングを配信できるプラットフォームを見つける必要があると考えられます。
オフサイトスポンサードリスティングのメリット・デメリット
オフサイトスポンサードリスティングを3者(ブランド/小売業者 (RMN) /ショッパー)の立場から、メリット・デメリットを考えてみます。
メリット
ブランド:
新規顧客の獲得
ブランド認知度の向上
より広いターゲット市場への露出
小売業者 (RMN):
売上の増加
顧客基盤の拡大
オムニチャネル戦略の強化
ショッパー:
関連性の高い商品やサービスの発見
ショッピング体験の向上
デメリット
ブランド:
広告費用の増加
オフサイトでのブランドコントロールの低下
小売業者 (RMN):
配信パートナーシップの管理と維持に関するコストと手間
サードパーティサイトの品質に依存するリスク
ショッパー:
過剰な広告による体験の低下
ターゲティング広告のプライバシーへの懸念
オフサイトスポンサードリスティングを活用する小売業者 (RMN) と広告主(ブランド) の例
オフサイトスポンサードリスティングを積極的に活用しているRMNの例をいくつか挙げてみます。これらの企業は、新規顧客の獲得、ブランド認知度の向上、そしてオムニチャネル戦略の強化を目的に、オフサイトスポンサードリスティングを利用しています。
Amazon: Amazonは自社の広告プラットフォームを通じて、他のウェブサイトやアプリケーションに広告を配信します。これにより、Amazonのプラットフォーム外でも商品を宣伝し、より広範囲の顧客にリーチすることができます。
Walmart: Walmartもオフサイトスポンサードリスティングに力を入れており、他のウェブサイトやソーシャルメディアプラットフォームを活用して商品を宣伝しています。これにより、Walmartのオンラインストアを訪れない潜在顧客にもアプローチできます。
Target: Targetは、オフサイトの広告スペースを利用してターゲット商品のプロモーションを行い、ブランドの露出を増やしています。Targetのオフサイト広告は、関連性の高いオーディエンスをターゲットにして効率的な広告キャンペーンを展開しています。
eBay: eBayは、オフサイトスポンサードリスティングを通じて、サードパーティのウェブサイトやアプリに広告を掲載し、eBayのプラットフォーム外で商品の魅力をアピールしています。
Best Buy: 家電小売大手のBest Buyも、オフサイトスポンサードリスティングを利用して、特定の製品やプロモーションを宣伝し、店舗へのトラフィックやオンラインセールスを増加させています。
これらのRMNは、オフサイトスポンサードリスティングを活用することで、広告のリーチを拡大し、潜在顧客に効果的にアプローチすることが可能になっています。広告主であるブランドに、小売事業者のデータでターゲティングされたユーザーに対して、オンサイトスポンサードリスティングではリーチできていなかったユーザーへのリーチを提供することが可能になります。
さらに、オフサイトリスティングを活用する主な広告主の例をいくつか挙げてみます。これらの企業は、特にブランド認知度の向上、新規顧客獲得、オムニチャネル戦略の強化などの目的でオフサイトリスティングを利用しています。
消費財メーカー (FMCG): プロクター&ギャンブル(P&G)、ユニリーバなどの大手消費財メーカーは、広範な顧客層にリーチするためにオフサイトリスティングを活用しています。
電子機器メーカー: サムスン、ソニー、LGなどの電子機器メーカーは、新製品の発売や特定のプロモーションを広く知らせるためにオフサイトリスティングを使用しています。
自動車メーカー: トヨタ、フォード、BMWなどの自動車メーカーも、新車モデルの発表や特別キャンペーンの告知のためにオフサイトリスティングを利用しています。
ファッションブランド: ナイキ、アディダス、ZARAなどのファッションブランドは、新しいコレクションやセールを宣伝するためにオフサイトリスティングを活用しています。
オンラインサービスプロバイダー: Netflix、Spotify、Amazon Primeなどのオンラインサービスプロバイダーは、新しいサービスや限定コンテンツのプロモーションにオフサイトリスティングを利用しています。
これらの企業は、特定の製品やサービスをターゲット市場に効果的に宣伝するためにオフサイトリスティングを活用しています。オフサイトリスティングは、これらの企業がより広いオーディエンスにリーチするのに役立っています。また、特定セグメントに狙いを定めた広告を配信することで、ブランドの知名度を高め、購入意欲を刺激する効果も期待できます。さらに、オフサイトリスティングを利用することで、ブランドや製品のオンラインでの可視性を高め、消費者の関心を引き付ける新しい方法としても機能します。これらの企業にとって、オフサイトリスティングはデジタル広告戦略の重要な一部となっています。
ご興味お持ちの方は廣瀬宛にお気軽にご連絡ください。
〆まとめ
今回はオフサイトスポンサードリスティングについて、概要、リテールメディアに関わる3者(広告主/RMN/ショッパー)のメリット・デメリット、この広告商品を活用しているRMNと広告主をあげてみました。オフサイトスポンサードリスティングはオンサイトのそれと比較し違いがあります。日本では、オンサイトのスポンサードリスティングをスケールを伴って活用できるRMNは限られているので、オフサイトスポンサードリスティングの需要が高いのではないかと考えています。当社が扱うオフサイトスポンサードリスティングの機能は今年の第1四半期(2024年3月)頃までにはローンチできるかと思いますので、このあたりお話できる方、ご興味ある方がいらっしゃいましたら是非、カジュアルなところからお話いたしましょう!
🖊編集後記
この記事を書いているのは1/14(日)、アメリカはサンディエゴからです。所属している会社のセールスカンファレンスに参加する為の出張ですが、せっかくなのでアメリカの大手リテールの店舗にいってみようということで、近くにあるCVS(大手ドラッグストア)に行ってみました。
日本と同じように、薬局機能を中心にお酒、飲料、化粧品、日用品、文房具、ペット用品まで売ってます。
が、驚くべきことにリテールメディア的なものは一切なく、インストア広告、実店舗広告といわれるようなサイネージやディスプレイなどの端末はひとつもなく。。サンディエゴが田舎とも思えないし、店舗は地下と1Fで結構広い店舗だったのですが。
なんか肩透かしでした。時間があれば他のリテール店舗も見てみようと思います。
それではまた次回。
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