プロダクトリスティング(スポンサードリスティング)広告について考える(オフサイト後編)
スポンサードリスティング広告は非常に広告効果が高く収益性も高い為、広告主/ブランドだけでなく小売業者にも支持される強力な広告商品です。しかし、導入、運用するにはハードルがあります。
こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
スポンサードリスティング考とも言えるぐらい、シリーズ化してきたのですが今回はオフサイトスポンサードリスティング(後編)です。前回はオフサイトスポンサードリスティングの概要、仕組み、メリデメそして、活用している具体的なRMNや広告主を説明してきました。後編ではオフサイトスポンサードリスティングにどうして取り組んだほうがよいのかを考えていきたいと思います。
📣この記事でわかること
オフサイトスポンサードリスティングに取り組むべき理由(RMNの視点から)
オフサイトスポンサードリスティングに取り組むべき理由(ブランド/広告主の視点から)
スポンサードリスティング広告の導入に興味がある方は廣瀬宛までお問い合わせください
それでは本編スタートです。
オフサイトスポンサードリスティングに取り組むべき理由(RMNの視点から)
ブランド認知度とリーチの拡大: オフサイトリスティングは、小売業者のウェブサイトや店舗の訪問者以外にもリーチすることができ、ブランド認知度の向上に寄与します。
新規ブランドの獲得: オフサイトリスティングはエンデミック広告主(既にRMNと取引のある広告主)のみならず、新しい顧客層(ノンエンデミックな広告主)にアプローチすることができ、新規顧客獲得の機会を増やします。
競争優位の確立: 他の小売業者がまだ十分に活用していない広告チャネルを通じて、競争優位を確立することができます。
広告収入の増加: オフサイトリスティングは、RMNの収入源を多様化し、より多くの広告収入を生み出すことができます。
RMNがオフサイトスポンサードリスティングを導入するためのキーポイント
リソース: 人的リソースや財務リソースが限られている場合、オフサイトリスティングに必要な投資を行うことが難しいかもしれません。
テクノロジー: 適切な技術基盤やデータ分析ツールが不足している場合、効果的なオフサイトリスティングの実施が困難になります。
ブランドポジショニング: 小売業者のブランドポジショニングやターゲット市場がオフサイトスポンサードリスティングリスティングと相容れない場合、この戦略は適さない可能性があります。例えば、非常に特化したニッチ市場をターゲットにしている場合、オフサイトでの広告展開が効果的でないことがあります。
パートナーシップとの整合性: 既存のパートナーシップや契約がオフサイトリスティングの取り組みを制限する場合があります。例えば、特定の広告チャネルやプラットフォームに排他的な契約を結んでいる場合、新たなオフサイトリスティングの展開が難しい可能性があります。
内部スキルの不足: オフサイトリスティングには、特定のデジタルマーケティングスキルやプログラムマネジメント能力が必要です。これらのスキルが内部にない場合、効果的なリスティング戦略の策定と実施が困難になります。
データプライバシーとコンプライアンスの課題: データ保護規制やプライバシーに関する懸念が高い場合、特に顧客データを活用するオフサイトリスティングに対しては慎重なアプローチが求められるでしょう。
RMNを運営する小売業者にとって、オフサイトスポンサードリスティングは新規顧客の獲得やブランドのリーチ拡大に有効な戦略です。しかし、リソースの制約、技術的な課題、ブランド戦略、内部スキルの不足などにより、すべての小売業者に適しているわけではありません。各小売業者は自社の状況を慎重に評価し、オフサイトリスティングがビジネス戦略に合致するかどうかを判断する必要があります。
オフサイトスポンサードリスティングに取り組むべき理由(ブランド/広告主の視点から)
ターゲット市場への効果的なリーチ: 広告主は、オフサイトリスティングを通じて小売業のデータを使ってターゲットされた広告を通じてオンサイト広告でリーチできなかった顧客層にリーチできます。
ROIの最大化: オフサイトリスティングは、幅広いターゲット顧客に直接アピールすることで、広告投資に対するリターンを最大化する可能性を持っています。
ブランドの存在感の確立: オフサイトリスティングの広告掲載は、広告主のブランドや製品を市場に浸透させ、顧客の意識に定着させるのに役立ちます。
データとインサイトの活用: オフサイトリスティングを通じて得られるデータは、マーケットトレンドの理解や顧客の行動分析に役立ち、より効果的なマーケティング戦略の策定に寄与します。
マーケティングミックスの多様化: オフサイトリスティングを利用することで、広告主はマーケティング戦略を多様化し、様々なチャンネルを通じた顧客との接点を増やすことができます。
競争優位の確保: オフサイトの広告展開は、競合他社がまだ十分に利用していない場合、市場での独自の立ち位置を確立する機会を提供します。
オフサイトスポンサードリスティングは、サードパーティークッキーの廃止により、今後より重要になると考えられています。これは、大手コマースプレイヤーにとって、オフサイトスポンサードリスティングが、現在のオンサイトソリューションよりも大きな広告機会を提供するからです。このため、RMNは、広告の設置場所を拡大し、新しい広告形式の試みやサイトトラフィックの増加に注力する必要があります。
総じて、オフサイトスポンサードリスティングは、広告の可視性とリーチを高め、新しい顧客層にアプローチするための効果的な手段ですが、その管理と実行には注意と戦略が求められます。ブランドや広告主にとって、小売業者(RMN)のデータを活用したターゲティングかつ、スケーラビリティを提供できることが一番の特徴となります。
なんかやれそう、と思った方は廣瀬宛にお気軽にご連絡ください。
〆まとめ
これまでスポンサードリスティング広告について、オンサイト・オフサイトと考えてきましたが、一旦〆となります。
スポンサードリスティング広告は米国文脈でのRMNでは主軸といいますか、売上のドライバー(70−80%をこのオンサイトスポンサードリスティングで占めている)となるプロダクトなので、これを実装できる規模のRMNは非常に強いです。一方で日本のEC規模ではなかなか米国のような形になっていないので、規模感も必要な側面はありますが、実施してみることはできるのでチャレンジしてみたい方はご相談ください。
また、オフサイトスポンサードリスティングは日本でも非常に普及しやすいプロダクトだと思っているので、こちらは個人的にも期待して日本でも展開していきたいです。
🖊編集後記
米国サンディエゴから帰ってきました。ちょっとフリータイムがあまりなかったのでWalmartや他の実店舗でのリテールメディアな雰囲気を見ることができなかったのですが、やっぱり物価が高い!同僚のアメリカ人も住む場所(都市部とそうでないところ)でもだいぶ違うようだし、西と東の海岸沿いは高いそう。それなりに物価に合わせてサラリーも上がっているようなのですが考えただけでもどこがアベレージなのかわからないです。私が所属してる会社はグローバルに展開しているので、米国だけでなくヨーロッパ、アジア圏とさまざまです。サラリーは各現地通貨で支払っているのでYenみたいに$に対して激弱になると非常に複雑な気持ちになりますし、一方で売上のターゲットは$でグローバルで統一されているので、こちらもYenが弱くなるとかなりターゲットの達成が厳しくなりますので、つらみー。
それではまた次回。
今回の記事はいかがでしたか?
🙏 こちらでの情報が少しでも皆様に有益だと感じていただけるようであれば是非、シェアといいね!などポチっとお願いします。リアルに励みになります。
また、ご購読いただくと、オートマチックにRetail Media Online (RMO) がお手元に届きます。是非ご検討ください
コメントなど残していただけるとなお、身が引き締まります!のでよろしければこちらからお願いします。