プロダクトリスティング(スポンサードプロダクトリスティング)広告について考える(概要編)
スポンサードプロダクトリスティング (SPL) 広告は非常に広告効果が高く収益性も高い為、広告主/ブランドだけでなく小売業者にも支持される強力な広告商品です。しかし、導入、運用するにはハードルがあります。
こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
今回はRMNの花形広告、スポンサードプロダクトリスティング (SPL) 広告について考えて見たいと思います。
📣この記事でわかること
スポンサードプロダクトリスティング広告とは
スポンサードプロダクトリスティング広告は全てのRMNで使えるわけではない
スポンサードプロダクトリスティング広告で成功するには
スポンサードプロダクトリスティング広告の導入に興味がある方は廣瀬宛までお問い合わせください
それでは本編スタートです。
スポンサードプロダクトリスティング広告とは
スポンサードプロダクトリスティング (SPL) 広告は日本では検索連動型広告として有名かつ、インターネット広告費の一番大きいシェアを占めているサーチ広告の代表選手です。
複数広告フォーマットのあるリテールメディアの中でも、SPL 広告は飛び抜けて大きな収益ドライバーとなっています。
基本的な SPL 広告は下記のように検索キーワードに関連した製品をイメージ画像、価格そしていくつかのテキスト要素などでリスティング形式で表示され、広告とわかるように大抵 [Ad] [Sponsored] などのアイコンと共に表示されます。掲載場所は、主に検索結果、商品詳細画面などに表示されます。
SPL を活用している主な代表RMNは、Amazon, Walmart, Instacartなどでしょう。
Walmart Connecのヘルプページからは、スポンサープロダクト(Walmartでの製品呼称)とは、
顧客が Walmart.com、MWeb (モバイル ウェブ)、および Walmart アプリを検索および閲覧する際に、関連する商品を見つけるのに役立ちます。これらは、ホームページ、閲覧、検索、商品ページ、在庫ページなど、トラフィックの多い目立つ場所に表示される広告です。スポンサープロダクトは、製品を検索しているウォルマート顧客の間で発見と購入を促進します。
主な利点
製品の売上を伸ばす
ウォレットのシェアを増やす
製品の認知度を拡大する
市場シェアの拡大と保護
収益性の高い SKU を最大化する
堅牢なレポートを通じて広告戦略を最適化
とあります。Amazon 他の SPL 広告も同じような形です。
課金形式も単純明快。よくあるバナーなどの広告は大抵1000回広告表示あたりの単価であるCPM(Cost Per Mil)が適用されますが、 SPL 広告は広告がクリックされるまでお金もかかりません。クリックされた際に始めた広告主はお金を支払う必要があります。いわゆるクリック課金ですね。
日本でも通常の検索結果ページに広告も表示されますし、大手のECサイトも検索窓があるので、非常に身近なスタイルな広告だと思います。
SPL 広告は刈り取り型の広告、ローワーファネル(購買検討者から見て、比較検討段階〜商品を手に取っているような状態)でコンバージョン獲得を最もし易い広告です。
であるが故に、広告主に非常に活用され20年たった今でも広告商品のNO1に君臨しています。
全てのRMNがスポンサードプロダクトリスティング広告を導入できるわけではない
広告商品としては非常に優れている SPL 広告ですが、これ全てのEC,RMNで使えるかというとそうではないのが私個人も直面している課題です。なぜかというと、下記要件を満たさないと導入はできるけど成功しないからです。
SPL を導入するにはまず、
リテールメディア側としては
検索窓を表示させ、検索結果を表示させなくてはならない(当たり前ですが、結構検索をメインとしたサイト構成、UIになっていないことが多い)
検索数が多くなくてはならない
検索数を増やすためには、取り扱い製品、サービスのボリュームが必要
SPL 広告を提供するテクノロジーが必要
運用管理担当者が必要
そして、 SPL 広告に限らず、広告にはもちろん広告主が必要です。
広告主/ブランド数の数が必要
RMN側が SPL 広告を導入したとして、広告主に広告を出稿(入札)してもらうための管理画面を提供するわけですが、
テクニカル的には、広告主1社でも稼働はできます。ですがまとまった売上にはなりづらいですよね。
SPL 広告売上のミソは、
SPL 広告売上=検索数 x 入札密度(単価)
だからです。
広告主が1社だと、最低単価(コレはRMN側で設定可能です(最低単価30円〜など)でしか入札されず、競争原理が働かないので単価がそれ以上上がる要素がないからです。
なので、 SPL 広告で売上を上げるため(検索数を増やすため)には、商品数&広告主数そして、集客力(ユーザー数)の3つがキモです。
いま、私がいくつかの小売業者様とお話して直面しているのは、そもそも検索前提のUIでない(例えばカテゴリで絞ったり)。Googleなどの検索サイトが出る以前はカテゴリを絞っていくことでほしい結果にたどり着く。そんな時代もありました。
が、小売業のサイトやアプリが未だこのスタイルなのです!
検索が起こらないサイトやアプリに検索連動型広告( SPL )は入らないです😭
次に検索窓があったとしても、サイトやアプリの端などにあり検索ありきのUIでない場合、検索数自体が非常に少なくなります。
検索数の少ないサイトやアプリは検索連動型広告で売上あげられません😭
1000回検索あって SPL のクリック率が1%だとして単価30円だとすると300円しか売上あがりません(CTRは各RMNや掲載場所によって様々です)。
想定できる広告主やブランドが複数いないと広告の出稿(入札)がありません。単価が上がりません😭
取り扱い商品が少ないと、検索機会(検索数)が増えません😭
このあたりが、普通にある導入ハードルです。
また、広告主、ブランド側にはGoogle, Yahoo!広告、Amazon adsなどで検索連動型広告を使っているところ多い思いますし、ソーシャル広告も含め運用するチームがいるもしくは、代理店を使って運用すると思います。
一方で、この SPL を導入、運用するには、入札してくれる広告主、代理店をサポート、管理する担当者、チームが必要になり、特に小売企業で広告運用チームを持っていることのほうがニッチだと思うのでこのあたりも課題です。
自社で広告ビジネスを立ち上げ、高い利益率を得ることが本来の第一義的目的であるので、この部分をたとえば代理店などにアウトソースするのはなかなか考えづらいのですがどうなんでしょうか。。
スポンサードプロダクトリスティング広告を活用して成功するには
上記を踏まえ、条件を満たせればそもそも利益率が圧倒的に高く、コンバージョンも取りやすい広告商品なので、導入価値は高いです。
そのためには、
検索ありきのUI,サイト構成にする(サイトリニューアル)
これまでお取引の広告主/ブランドと SPL についてのディスカッションを行い、ニーズ、メリットなどを伝え参画していただく(営業)
広告サポート管理チームを創設する
このあたりは最低限になりそうです。
ハードル高いかなぁ。。。ですよねぇ。
まずは、廣瀬にご相談ください。
〆まとめ
トップのRMNのドル箱商品が、 SPL 広告です。この商品を取り扱えるかどうかで売上の規模感も変わってきますが、これまで書いてきたようにそれなりの規模感も必要です。
個人的にゼロスタート(今まで SPL 広告ができるなんて思ってもみなかった、やってみたい)というような小売業の方やマーケットプレイスの方など面白いのではないかと思って書きました。
このあとツラツラと書いたら3000文字を超えてしまい、本プラットフォームの記事あたりのしきい値102KBを超えてしまったようで前編に変更しました。
🖊編集後記
先日お知らせしたように、来週米国のサンディエゴに出張あるのですが、どうしてアメリカ人はスカベンチャーハントが好きなんですかね。
過去に何度かやる機会があって渋々参加するのですが、米国の歴史もトレンドもなんなら英語もわからないこともあって、結果金魚のフンのようについていくだけという状況になるんですよ。今回はビーチクリーン(砂浜掃除)の選択肢もあったのでよかったです。
#スカベンチャーハントとは
「がらくた集め」という意味のスカベンジャーハントは、欧米では誰もが知っているとてもポピュラーなレクリエーションです。 参加者は主催者からリストを与えられ、指定されたアイテムをできる限り多く集めて、時間や得点を競い合います。
それではまた次回。
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