こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
何度か既にリテールメディアの課題を取り上げてきましたが、現時点で最新版(2024 年 3 月時点)のリリースされている記事1を基に触れていきます。
📣この記事でわかること
1. 社内政治とマネジメントの変更
2. テクノロジー
3. データの活用とアトリビューションの課題
4. ペースに合わせたスケーリング (規模の拡大)
5. ブランド/代理店の予算を解放する
それでは本編スタートです。
IAB (Interactive Advertising Bureau) によると、現在のリテールメディアのおよび購入プロセスが効率的であると感じている小売業者は 41% です。この数字が多いのか、少ないのかはさておき(個人的には少なくないと感じています)、このレポートはリテールメディアを発展させ続けるにはどうすればよいか、何がうまくいっているのか、どこに大きな問題点があるのかについての議論が行われています。
そして、小売業者が今後さらに成功するためには、リテールメディアの可能性を阻む 5 つの重要な課題に対応する必要があります。以下、見ていきましょう。
1. 社内政治とマネジメントの変更
社内政治というとイカツイ言い回しですが、リテールメディアはさらなる収益の柱として、そしてカスタマージャーニーを向上させるものとしてその価値を幅広いステークホルダーに実証するというハードルに直面しています。ほとんどの直接的な利害関係者(リテールメディアを扱っている)はその価値を確信していますが、特に小売業者社内でそれらを証明していくことは非常に重要です(ココが社内政治的な意味合いです。以前、リテールメディアは小売事業者のどの組織が運営すべきかという記事を書きましたのでそちらもご参照ください)。
そのために時間とリソースを投資し、オンラインと店舗での革新的なアイデアやフォーマットを柔軟かつ積極的に受け入れ、各方面で従来の仕事のやり方を変更する必要であることを社内外に発信し、説得することが最も重要です。アナログな手作業とケースバイケースの承認をほとんど必要としないシンプルなフレームワークを作成することも、この課題の解決に役立ちます。
2. テクノロジー
リテールメディアでは、ほとんどのキャンペーンは複数のチャネルにまたがり、それぞれに適したプラットフォーム、ワークフロー、データポイントがあります。この複雑さがテクノロジーの必要性につながっています。ただし、小売業者にとって、RMN の構築、すなわちチームの立ち上げ、運用する為のシステムの導入 (購入 、構築、実装) を決定するのは困難であり、負担も大きくなります。時間、リソース、カスタマイズのメリット、さらには知的財産の所有権などの多数の考慮事項があり、RMN を市場投入するまでのスピード、製品ロードマップ、将来的な機能拡張性を踏まえ、意思決定の鍵となることになる為、それらを包括したテクノロジーパートナー、プラットフォームとの協業がそれらを圧縮する方法のひとつになります。
関連記事: リテールメディアの未来へのステップ: クリエイティブ ワークフローを拡張するための重要な原則
3. データの活用とアトリビューションの課題
さらに、どのリテールメディアもインサイト、キャンペーンプランニング、オーディエンスターゲティング、測定などの分野で自社の提供するサービスを拡張し、差別化するためにデータを活用することの重要性を認識しています。これは、サードパーティデータの価値の低下と新たなオムニチャネル戦略が台頭する中で、リテールメディアの喫緊の要件になっています。しかし、異なるデータソースやプラットフォームにまたがる関連データの量が多いため、データを一元的に調整することが非常に困難になっています。
同様に、アトリビューションの問題に対処することも極めて重要です。現状では、プラットフォーム間でアトリビューションの重複や異なるロジックがあり、カスタマージャーニーの統一が妨げられています。小売業者は、クラウドベースの環境内で顧客データとキャンペーンデータを管理し、チャネルを横断した顧客レベルでのデータ統合が必要です。
4. ペースに合わせたスケーリング (規模の拡大)
すべての小売業者は自社の成長を望んでいますが、思うように急成長できているかどうかは別です。従業員を増やさずに同じペースで収益を拡大することは非常に困難なことであり、業界的にリテールメディアの為に資金を集めることは特に難しいことがあります。さらに組織内に幅広いマーケット、広告、テクノロジーにおける専門知識、専門人材が不十分であることが、スケーラビリティの妨げになります。リテールメディアの目新しさを考えると、メディアと小売の両方に精通した人材を見つけるのは困難であることに直面します。
収益を拡大するには、小売業者はインテリジェントオートメーションを活用し始めるべきです。 このようなテクノロジーにより、手動でのプロセスを合理化し、社内ユーザーに対して、ユーザージャーニーをカスタマイズすることでセルフサーブ機能を強化することができます。一方、共同でのデータ集約は業界に特化しないサプライヤーの興味を喚起しリテールメディアの取り組みの規模拡大を強化することができます。
5. ブランド/代理店の予算を解放する
収益を拡大し続けるために、小売業者はリテールメディアを業界誌、業界メディアから切り離して、その有効性に対する信頼を構築する必要があります。そのためには、より標準化された透明性の高いソリューションをマーケットに提示する必要があります。
このようなソリューションの強化は、リテールメディアの費用対効果と広告費用対効果 (ROAS) を実現する能力と組み合わせることで、ブランドや代理店からの収益の増加をもたらすはずです。さらに、キャンペーンが迅速かつ正確に実施されること、キャンペーンの測定がほぼリアルタイムで行われ、迅速に最適化して他のメディアと比較できることがマーケットから求められています。
〆まとめ
いかがでしたか?
今回は 5 つの課題が提示されました。このような課題に対処することでリテールメディアのその強力なポテンシャルをさらに発揮できるようになると期待されています。そうすればパフォーマンスメディアとしての側面だけでなく、エンゲージメントチャネルとしての役割をうまく果たし、ブランド認知度を向上させるキーとなることができるでしょう。
🖊編集後記
所属している会社は週 3 日のオフィスワークなのですが、在宅の日は朝ウォーキング(といえば聞こえはいいですが、要は散歩ですw)しています。だいたい 1 時間 15 分前後、6~7 キロをコース化しています。そのルートの終盤に緑道を通るのですが、この近辺、猫ボランティアさんのおかげで野良猫ちゃんがめっきりいなくなったのです。でも、たまに見かける三毛猫とその子を世話しているようなおばちゃんがいるのは認識していたのですが、今日そのおばちゃんがその子を膝に乗せてのんびりくつろいでいる姿をみて、ものすごくほっこりした気持ちになりました。野良猫がいなくなることは良い悪いは抜きにして、ちょっと寂しい気持ちがあったので今日はよかったです。
それではまた次回。
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