リテールメディアスコアカード
Mars United のRetail Media Report Card からリテールメディアを評価するための指標を紹介します
こんにちは✋廣瀬です。日々順調ですか?
Mars United がリテールメディアレポートカード2024を公開しました。
内容は 5 つのパフォーマンスエリアとそれに付随する78の指標を元に、18の大手 RMN をスコアリングしたものです。
これを使えば、数十あると言われる米国の RMN の中から広告主やマーケターは各RMN がどのような機能を持ち、特徴を把握できるため、各広告主、マーケターの広告戦略に合致する RMN を見つけることに役立ちます。また逆にこれらの指標がこれから立ち上がるであろう日本の RMN に必要な観点、指標になるであろうと考え、纒めてみます。

📣この記事でわかること
5つのパフォーマンスエリア
18のリテールメディアネットワーク (RMN)
78の指標
それでは本編スタートです。

リテールメディアの5つのパフォーマンスエリアの定義
1.ターゲティング (Targeting)
その RMN がどれだけ広範囲のオーディエンスにリーチできるか、そして特定のショッパー(買い物客)セグメントにどれだけ効果的にアプローチできるかが評価されます。オーディエンス規模から獲得機会まで、14の基準に基づいてターゲティング機能が評価されます。
2. 計測 & レポーティング (Measurement & Reporting)
RMN が提供するデータの透明性とレポートの精度が評価されます。例えば、顧客データや売上データへのアクセス、オンラインとオフラインの売上を区別できる能力、プログラマティック販売測定からカスタム分析機会まで、15 の基準に基づいて各ネットワークの測定とレポート機能を評価します。
3. メディア オポチュニティ (Media Opportunities)
このエリアでは、ネットワークが購入プロセス全体にわたってショッパーとどれだけ効果的に接続できるかが評価されます。デジタルメディアとインストアの機会をどれだけ提供できるか、オンサイト検索からインストアラジオまで31のタッチポイントに基づいて各 RMN のメディア機会を評価します。
4. イノベーション (Innovation)
RMN がどれだけ次世代のメディア機会を継続的に開発できているか、また新しいツールや技術を取り入れているかが評価されます。テスト機能や AR/VR の実装、セルフサービス機能など、6つの基準に基づいて評価されます。
5. パートナーシップ (Partnership)
最後のエリアでは、投資によって他の小売業者との機会を開けるか、またはベンダーと広範囲にわたるコミットメントを満たすことができるか、さらにクリエイティブな柔軟性を提供するかが評価されます。トレーニングプログラムやJBP(ジョイントビジネスプランニング)の機会まで13の基準に基づいて各 RMN のパートナーシップについて評価します。
これらの5つのエリアは、リテールメディアネットワーク (RMN) のパフォーマンスを包括的に評価するための重要な指標として使用されており、それぞれのエリアにおいてネットワークの強みと弱みを明らかにするために使用されます 。
18のリテールメディアネットワーク (RMN)
今回評価されているリテールメディアネットワーク一覧がこちら。

日本でもお馴染のAmazon,Uber、米国最大手スーパーマーケットの Walmartや大手ドラッグストア CVS など多様な業種の RMN が評価されています。
78の指標
1.ターゲティング (Targeting)
- Audience Scale (50 million+ shoppers)
オーディエンス規模 (5,000 万人以上の買い物客) - Audience Growth (10%+ YOY)
オーディエンスの成長率 (前年比 10% 以上) - Purchase-Based Targeting (1P data) 購買ベースのターゲティング (1P データ)
- Keyword Targeting (Search)
キーワード ターゲティング (検索) - Geo-Targeting (ZIP code or store -level)
ジオターゲティング (郵便番号または店舗レベル) - Behavioral Targeting (e.g. Browsing behavior)
行動ターゲティング (例: 閲覧行動など) - Contextual Targeting (e.g. Site placement/location)
コンテキスト ターゲティング (例: サイトの配置/場所) - Demographic Targeting
人口統計ターゲティング - Competitive Conquesting 競合の攻略
- Templated Audience Segments (e.g. Millennial Moms)
テンプレート化されたオーディエンス セグメント (例: ミレニアル世代の母親) - Custom 1P Audiences (Unique “from scratch” segmentation)
カスタム 1P オーディエンス (「ゼロからの」独自セグメンテーション) - Clean Room/Brand Audience Ingestion
クリーン ルーム/ブランド オーディエンスの取り込み - Retargeting/Site Pixeling
リターゲティング/サイトのピクセル化 - Retailer- or Banner - Specific Targeting
小売業者(またはバナー)固有のターゲティング
2.計測 & レポーティング (Measurement & Reporting)
- Standard Media Metrics (e.g. Impressions, CTR, CPC)
標準的なメディア指標 (例: インプレッション、CTR、CPCなど) - Closed -Loop Attributed Sales & ROAS (1P data)
クローズド ループ アトリビュート された売上と ROAS (1P データ) - 100% Deterministic Sales Data
100% 確定的売上 データ - Total Omni Sales Data
オムニ セールスの合計データ - % New Buyers
新規購入者の割合 - Sales Lift & iROAS (via A -B/exposed vs. unexposed test)
売上増加率と iROAS (A -B/露出あり vs. 露出なしのテスト経由) - Sales Lift & iROAS (True incrementality)
売上増加率と iROAS (真の増分) - Viewability/Fraud Transparency (Direct or via 3P tags)
ビューアビリティ/不正の透明性 (直接または 3P タグ経由) - Self -Serve/Real -Time Reporting
セルフサービス/リアルタイム レポート - Media Mix Modeling
メディア ミックス モデリング - Custom/Ad Hoc Analysis
カスタム/アドホック分析 - Targeted Audience -Level Reporting
ターゲット オーディエンス レベルのレポート - Creative Versioning - Level Reporting
クリエイティブのバージョン管理 レベルのレポート - Basket Analysis
バスケット分析 - Rest of Market Analysis
その他の市場分析
3. メディア オポチュニティ オンサイト (Media Opportunities: Digital Owned & Operated)
- Managed Service Onsite Search (In-grid)
マネージド サービス - オンサイト検索 (グリッド内) - Managed Servic Onsite Display
マネージド サービス - オンサイト ディスプレイ - Managed Service Onsite Search (Banners)
マネージド サービス - オンサイト検索 (バナー) - Self-Serve Onsite Search (In-grid)
セルフサービス - オンサイト検索 (グリッド内) - Self-Serve Onsite Display
セルフサービス - オンサイト ディスプレイ - Self-Serve Onsite Search (Banners)
セルフサービス - オンサイト検索 (バナー) - Email (Brand-sponsored spot or stand-alone)
メール (ブランド スポンサー スポットまたはスタンドアロン) - Mobile App Integration
モバイル アプリとの統合 - Circular (Print or digital)
チラシ (印刷またはデジタル) - Digital Sampling
デジタル サンプリング
3. メディア オポチュニティ オフサイト (Media Opportunities: Digital Off-Platform)
- Managed Service Offsite Programmatic Display
マネージド サービス ‐ オフサイト プログラマティック ディスプレイ - Self-Serve Offsite Programmatic Display
セルフサービス - オフサイト プログラマティックディスプレイ - Offsite Search (e.g. Google)
オフサイト検索(例: Googleなど) - Meta(Facebook/Instagram)
- TikTok
- Snapchat
- YouTube
- Social Influencers
ソーシャル インフルエンサー - CTV
- Streaming Audio (e.g. Pandora)
ストリーミング オーディオ (例: Pandoraなど) - Digital Out of Home (DOOH)
デジタル屋外広告 (DOOH) - Shoppable Content
ショッピング可能なコンテンツ - Livestream Shopping
ライブストリーム ショッピング
3.メディア オポチュニティ: ロケーション (Media Opportunities: On-Location)
- In-Store Sampling
店舗内サンプリング - In-Store Radio
店舗内ラジオ - In-Store Video/TV
店舗内ビデオ/テレビ - Gas Pump TV
ガソリン スタンドのテレビ - Associate Engagement
アソシエイト エンゲージメント - Shelf Tags
棚タグ - In-Store Signage (e.g. aisle blades, floor graphics)
店舗内サイネージ (例: 通路ブレード、フロア グラフィックなど)
4. イノベーション (Innovation)
- Augmented Reality
拡張現実 - Virtual Reality
仮想現実 - 1P Data Sharing with 3P Providers/Publishers3P
3rdパーティープロバイダー/パブリッシャーとの 1stパーティーデータ共有 - Dynamic Creative Optimization (DCO)/Personalization
ダイナミック クリエイティブ最適化 (DCO)/パーソナライゼーション - EV Charging
EV 充電 - AI Content Generator
AI コンテンツ ジェネレーター
5. パートナーシップ (Partnership)
- JBP Process for Retail Media
リテールメディア向け JBP プロセス - Retailer -Level JBP Integration
小売業者レベルの JBP 統合 - Annual Planning/To-to-Tops
年間計画/To-to-Tops - In-Store Opportunity Leverage (e.g. Distribution /Incremental display)
店舗内機会の活用 (例: 配布/増分表示) - Partner Training Programs/Certifications
パートナー トレーニング プログラム/認定 - Dedicated Account Reps
専任アカウント担当者 - Dedicated Data Analytics/Other Resources
専任のデータ分析/その他のリソース - Creative Flexibility (incl. Self-serve certification)
クリエイティブの柔軟性(セルフサービス認証を含む) - First-to-Market Test & Learns
マーケットに最初に投入する際のテストと学習 - Agency Partnerships
代理店パートナーシップ - Roadmap Visibility/Collaboration
ロードマップの可視性/コラボレーション - Transparency into Media Rates
メディア料金の透明性 - Loyalty Program Alignment
ロイヤルティ プログラムの調整
今回はここまでです。
〆まとめ
いかがでしたか? Poll も使ってねw
リテールメディアが米国で動き出して10年近くの年月が過ぎているにも関わらず、いま持ってRMNへの参入が続いている米国市場。広告主、マーケターは米国だけで数十、グローバルでは百を超える数の中から、自社にフィットするRMNを選択し、運用しなければなりません。また複数使って広告を配信しています。このような状況下、第三者による客観性、一貫性のある指標での評価基準があると助かりますよね。
一方で、日本発のRMNは自社の各アセットを鑑みて、どういった機能を提供するRMNを目指すのかの参考や指針になるのではないでしょうか。気づく人は気づくかもですが、資料では指標が78個といっているんですが、79個あるようなんですよねぇ。。
🖊編集後記
パリオリンピックもあっという間に終わり、パラリンピックが始まりました。時が過ぎるのはあっという間で、いま来ているノロノロ台風が過ぎたらさらに季節が一歩進んでいくかもしれませんね。先日、藤井風の日産スタジアムのDay1がYouTubeで開放されていたのでみましたが、夏の暑い中のライブと思えないぐらい涼しげな顔をして歌っていたのが印象的でした。そもそも暑苦しい顔でないのと、ステージの下から風が出ててある意味扇風機の中にいたのはありますが、そういう物理的な暑さでない風が吹いていました。ももクロちゃんのライブとは全く違いますなw
それではまた次回。
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